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屋根塗装

北海道の屋根には年の3分の1は雪が乗っている状態のため、雪害によるダメージが大きく傷みやすくなっています。
その傷んだ状態を放っておくと、その部分はやがてサビはじめ、トタンは腐って穴が開いてしまい雨漏りなどの原因となってしまいます。

屋根から侵入する雨水が家の軒天を湿らせ腐食させたり、いつの間にか屋根裏を黒カビだらけにしているということも起こりえます。

また、お問い合わせで多いのは「雪の滑りが悪くなったんだけれど、ペンキを塗るとよくなる?」というお問い合わせです。

「以前は雪が降るたびに少しずつ雪が落ちていたけれど、最近はまとめてドサッと落ちてくる。家の車庫がつぶれたり、雪でご近所に迷惑をかけないか心配…」という北海道ならではのお悩みです。
実際に、勢いよくまとまって落ちた雪が隣家のガレージなどにぶつかり損傷させてしまうケースは珍しくなく、積雪の多い内陸部では毎年のように雪の重みで古い家屋が倒壊したというニュースが流れます。

屋根の上というのは普段住んでいてもそうそう上る機会はなく、どのような状態になっているのかは案外知らないものだと思います。
下から見ていると一見大丈夫そうに見えても、実際上ってみるとすでに塗膜が薄くなり下地が見えている状態であったり、すでにサビの発生を起こしてしまっていることも多々あります。

しっかりとした屋根塗装工事を行うことにより、屋根を保護し雪の滑りをよくさせることで、こうした様々なトラブルを未然に防ぐことができます。

施工の手順としては下記のように行っていきます。

①屋根の掃除

サビ取り用のブラシで屋根を磨き、屋根のトタンに付着しているゴミやサビを取り除きます。
(自作したデッキブラシの先端に、サビ取り用のブラシを付けてあります)
業者によっては、同じ「屋根の掃除」といっても、ほうきで表面のほこりを掃くだけで終わらす場合もあります。

しかし、私たちはここでしっかりブラシをかけ、古い屋根の塗膜のサビやゴミを取り除くことが大切であると考えています。

左記の写真を見ていただけると一目瞭然かと思いますが、左側がブラシをかけていない部分。
右側がブラシをかけた部分です。

ブラシをかけることによりトタンの表面に細かい傷がつきますが、その細かい傷に塗料が入り込み、トタンと塗料の密着をよくさせます。
(これは鉄部や木部にペーパーをかけ目粗しをするのと同じです)

②屋根の高圧洗浄

ブラシがけで出たサビやゴミを、高圧洗浄機で洗い流します。

サビや塗膜のゴミは雨水だけでは流れきれません。
水圧の高い洗浄機を使うことでキレイに洗い流すことができるのです。

トタンのハゼの部分に濁った水が流されているのがわかるでしょうか…?

③トタン補修

屋根のトタンは経年劣化や雪害により、亀裂が入っていたり、クギ穴が抜けていたり、サビて穴が開いていたりする場合があります。

この時点で塞げるものは、屋根用のコーキングなどを使い塞ぎます。

また、クギ頭が出ているものは金槌でたたいたり、トタンのハゼがめくり上がっているものは折り曲げ直したりします。

また最近は、紫外線で硬化し、その上から塗装もできるFRPシートなどもありますので、多少の大きさの穴であれば塞ぐことが可能です。

④塗装

屋根の掃除・洗浄が終わったらいよいよ塗りの作業です。

塗料にもアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料と大きく分けても4種類あり、それぞれに主材のみで塗る1液塗料、主材に硬化剤を加えて塗る2液塗料があります。

それぞれの塗料メーカーさんの力の入れている分野や、現状の屋根の状態、塗料の耐久性とかかる費用のバランス、雪害が大きいという北海道の屋根の特徴などを考慮すると、一概にどの塗料がおすすめということは簡単には言い切れません。

私どもは、現状の状態を見せていただき、お客様の屋根にとって最適と思われる物をしっかりと説明させていただいた上で施工させていただきます。
また、塗料によっては、ハケ塗りとローラー塗りを使い分けます。

以上が基本的な屋根塗装の流れですが、屋根の形状や傾斜などによっては「足場の組み立て」が必要になったり、トタンのサビ具合によっては「サビ止め塗料」の塗布が必要になる場合もあります。

また、北海道の場合は雪の影響から屋根の塗り替え頻度が高いために、屋根塗装は一度塗りというイメージがあります。
本来ですと、外壁であれ屋根であれ、下塗り、中塗り、上塗りと3回以上の塗装を行わなければ塗料メーカーの求める塗膜厚さは確保されません。
しかし、塗り回数が増えればその分費用も高くなります。
(難しいのは、多くのメーカー側は寒冷地での使用を前提とはしていないので、3回塗ったからといってメーカー側の表示しているような耐用年数が必ずしも約束できるものではないということです。)

もちろん3回以上塗る方が確実に塗膜は良いのですが、費用と耐用年数のバランスが見合うのか…という部分で考えると一概には言えません。

屋根塗装は定期的に行うもの…と考えられるお客様になら、一度塗りで数年間隔での塗装を行う方が良いと言えます。
複雑な屋根の形状のお家で、屋根塗装に必ず足場が必要となるような場合になら、塗り回数を増やすか、フッ素塗料などの耐用年数が高めの塗料を塗ることで、少しでも生涯に行う塗装工事の回数を減らすよう考える方が得と言えるかもしれません。

どちらにしても、お客様のお家の現状をしっかりと確認したうえで、ご説明、ご相談をさせて頂きます。
お客様にもしっかりとご納得頂いた上で施工を行いますので、どうそご安心してご相談ください。